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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生83巻9号

2019年09月発行

文献概要

映画の時間

—静けさのなか水は流れ,大地は深まり風に火は立ちのぼる—聖なる泉の少女

著者: 桜山豊夫

所属機関:

ページ範囲:P.709 - P.709

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 冒頭で旧約聖書「創世記」の第1章2節にある「神の霊が水の面を動いていた」(新共同訳)という言葉が紹介された後,滝の流れが描写されます.映像を見つめていると,滝の水は徐々に濁っていき,最後には白濁した水が流れていきます.天地創造の初めに地を覆っていた水,その水が何かによって濁っていく様子.本作品のテーマを象徴するような映像です.
 ジョージアの山深い村に住む初老の父親と少女.村には人々の病や傷を癒やす聖なる泉があり,父親はその泉を先祖代々守っているようです.少女には兄が3人いますが,それぞれ村を出ています.父親は泉を守る役割を少女に引き継ごうと考えているようですが,少女は自分の将来に対して,漠とした不安を感じているようでもあります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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