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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生84巻3号

2020年03月発行

文献概要

特集 がん検診—見えてきた問題にどう取り組む?

職域におけるがん検診の位置付けと多様性

著者: 渋谷克彦1

所属機関: 1帝京大学大学院公衆衛生学研究科

ページ範囲:P.156 - P.160

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【ポイント】
◆労働安全衛生法に基づく「がん」に関する健康診断は職場における労働者の健康管理として実施されるので,公衆衛生対策としてのがん検診とはその趣旨が異なる.
◆職域におけるがん検診は実施主体,検診項目,検診開始年齢などが事業者,医療保険者によってさまざまである.がん検診を受診する機会や仕組みも個人で異なる.
◆職域も含めてがん検診の実施体制を定め,併せてがん検診の委託を受ける健診機関や医療機関における精度管理の重要性を浸透させることが必要である.

参考文献

1)厚生労働省:がん対策推進基本計画 平成24年6月.https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/gan_keikaku02.pdf
2)厚生労働省:がん対策推進基本計画 平成29年10月.https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000196973.pdf
3)立道昌幸:産業医に役立つ最新の研究報告 職域でのがん対策は産業医の職務か? 「職域におけるがん検診マニュアル」の公表をうけて.産業医ジャーナル41:88-93, 2018
4)雑賀公美子,他,高橋宏和(研究代表者):平成30年度厚生労働科学研究費補助金(がん対策推進総合研究事業)総括・分担研究報告書 職域がん検診における情報収集.2019
5)厚生労働省:平成24年「労働安全衛生特別調査(労働者健康状況調査)」の概況.https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/h24-46-50_05.pdf
6)厚生労働省:職域におけるがん検診に関するマニュアル.https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000204422.pdf
7)第28回 がん検診のあり方に関する検討会:職域におけるがん検診の実態把握について(中間報告).https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/000514747.pdf
8)厚生労働省:労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いのために事業者が講ずべき措置に関する指針.https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/000343667.pdf
9)厚生労働省:事業場における労働者の健康情報等の取扱規程を策定するための手引き.https://www.mhlw.go.jp/content/000497966.pdf
10)Hakama M, et al:Evaluation of screening programmes for gynaecological cancer. Br J Cancer 52:669-673, 1985
11)斎藤博,他:乳がんの疫学と予防 検診による死亡率低下の重要性.臨婦産44:498-503, 2015
12)日本産業衛生学会:産業保健職からの視点で「職域におけるがん検診マニュアル」の効果的な運用を検討するワーキンググループ報告書.https://www.sanei.or.jp/images/contents/406/CancerscreeningWGreport.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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