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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生84巻3号

2020年03月発行

文献概要

予防と臨床のはざまで

文天シンポジウム「参加率向上の起爆剤」

著者: 福田洋1

所属機関: 1順天堂大学医学部総合診療科

ページ範囲:P.204 - P.204

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 健診スタッフのための勉強会(医療法人社団同友会主催)である文天ゼミにおいて,2019年10月29日に「第5回文天シンポジウム」(第100回文天ゼミ)を開催しました.2018年に続いてのサロンミーティングスタイルです.今回は第100回記念ということで原点に帰り,「保健指導・予防医療,参加率向上の起爆剤」をテーマに取り上げました.保健指導や予防医療プログラムは,内容が良くても参加率が伸び悩む…という経験は誰しもあると思います.今回は参加率を飛躍的に向上させた3つの事例を発表していただきました.それぞれの舞台裏を知る方から種明かし的な追加コメントをいただくという方法での進行です.
 まず,齊藤華子氏(新浦安虎の門クリニック)から,協会けんぽ千葉支部と共同で,施設での特定保健指導の初回面談実施率100%を目指した取り組みを発表していただきました.こちらの施設では17名もの管理栄養士が保健指導のみならず多くの健診業務で活躍しています.面談や継続支援の方法を見直し,それを可能にするための定期ミーティング開催などの業務改善を行うことで,2016年から2017年にかけて初回支援実施率を約7倍,支援完了率は約9倍に爆発的に増加させました.一見,地味な業務改善なのですが,この定期ミーティングこそが参加率向上の起爆剤でした.ミーティングは対象者を送り出す側の協会けんぽ千葉支部の保健師と共に行われ,他施設の良好実践の情報提供など,どうしたらもっと保健指導を受けやすくなるかについて外部コンサルタントのように関わりました.この一部始終を,保健師の白田千佳子氏(元協会けんぽ千葉支部)より語っていただきました.最後に,葛西美彩氏(新浦安虎の門クリニック)が登壇され,当時なぜこのような業務改善が可能になったかを振り返ってもらいました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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