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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生84巻9号

2020年09月発行

文献概要

連載 今さら知らないといえない 科学技術イノベーション—iPS,AIを説明できますか・4

生殖補助医療技術に関する最近の基礎知識

著者: 鈴木孝太1

所属機関: 1愛知医科大学医学部衛生学講座

ページ範囲:P.619 - P.623

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はじめに
 1978年に世界で初めて体外受精によって妊娠した児が出生し,わが国でも1983年に体外受精児が初めて生まれ,その後,凍結胚(受精卵)を用いた体外受精や顕微授精などの技術が生まれ,これらの技術により多くの児が出生している.本稿では,公衆衛生の専門家にとって重要と考えられる,体外受精に代表される生殖補助医療技術(Assisted Reproductive Technology:ART)に関連した知識や,最近の知見について概説する.

参考文献

1)日本産科婦人科学会:産科・婦人科の病気—不妊症:不妊とは.http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=15
2)World Health Organization:Infertility definitions and terminology. http://www.who.int/reproductivehealth/topics/infertility/definitions/en/
3)American Society for Reproductive Medicine:Infertility. https://www.asrm.org/topics/topics-index/infertility/
4)日本受精着床学会倫理委員会:非配偶者間の生殖補助医療に関する不妊患者の意識調査.日受精着床会誌21:6-14, 2004
5)厚生労働省:平成14年度厚生労働科学研究費補助金厚生労働科学特別研究「生殖補助医療技術に対する国民の意識に関する研究」報告書 生殖補助医療技術についての意識調査2003集計結果.https://www.mhlw.go.jp/wp/kenkyu/db/tokubetu02/index.html
6)日本産科婦人科学会:平成18年度倫理委員会・登録・調査小委員会報告(2005年分の体外受精・胚移植等の臨床実施成績および2007年7月における登録施設名)(委員長:齊藤英和).日産婦誌59:1717-1739, 2007
7)日本産科婦人科学会:平成30年度倫理委員会・登録・調査小委員会報告(2017年分の体外受精・胚移植等の臨床実施成績および2019年7月における登録施設名)(委員長:石原理).日産婦誌71:2509-2573, 2019
8)日本産科婦人科学会:体外受精・胚移植に関する見解.http://www.jsog.or.jp/modules/statement/index.php?content_id=20
9)厚生労働省:特定治療支援事業の現状.https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000032xh1-att/2r98520000032xly.pdf
10)厚生労働省:不妊専門相談センター事業の概要.https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000181591.html
11)Roque M, et al:Freeze-all policy:fresh vs. frozen-thawed embryo transfer. Fertil Steril 103:1190-1193, 2015
12)Pelkonen S, et al:Perinatal outcome of children born after frozen and fresh embryo transfer:the Finnish cohort study 1995-2006. Hum Reprod 25:914-923, 2010
13)Pinborg A, et al:Infant outcome of 957 singletons born after frozen embryo replacement:the Danish National Cohort Study 1995-2006. Fertil Steril 94:1320-1327, 2010
14)日本生殖医学会:倫理委員会報告「第三者配偶子を用いる生殖医療についての提言」.http://www.jsrm.or.jp/guideline-statem/guideline_2009_01.html
15)JISART(日本生殖補助医療標準化機関):精子・卵子の提供による非配偶者間体外受精に関するJISARTガイドライン.https://jisart.jp/about/external/guidline/
16)内閣府:出生数,合計特殊出生率の推移.https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/kokufuku/k_7/pdf/ref1.pdf
17)古川誠志:高齢妊娠に伴う諸問題.杏林医会誌7:77-79, 2016
18)Shinohara S, et al:Association between infertility treatment and intrauterine growth:a multilevel analysis in a retrospective cohort study. BMJ Open 10:e033675, 2020
19)Tanaka A, et al:Ninety babies born after round spermatid injection into oocytes:survey of their development from fertilization to 2 years of age. Fertil Steril 110:443-451, 2018
20)日本医療研究開発機構:生殖補助医療の技術の標準化と出生児の安全性に関する研究(研究開発担当者:苛原稔).https://www.amed.go.jp/content/files/jp/houkoku_h28/0402024/h28_002.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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