公衆衛生85巻1号

2021年01月発行

連載 今さら知らないといえない 科学技術イノベーション—iPS，AIを説明できますか・8

ICT(情報通信技術)が変える公衆衛生

著者： 松原史朗¹

所属機関： ¹名古屋市南区保健福祉センター

ページ範囲：P.53 - P.57

はじめに
　近年，ICT(情報通信技術)の発展は目覚ましく，社会を大きく変えつつある．ICTは公衆衛生や医療の分野でも活用が始まっており，今後大きく発展することが期待される．本稿ではAI(人工知能)やビッグデータなど公衆衛生分野で活用が始まっているICTに関する知識を概説するとともに，その活用事例を紹介する．

参考文献

1)総務省：クラウド時代の医療ICTの在り方に関する懇談会報告書．2015年11月　https://www.soumu.go.jp/main_content/000385949.pdf

2)Story A, et al:Smartphone-enabled video-observed versus directly observed treatment for tuberculosis:a multicentre, analyst-blinded, randomised, controlled superiority trial. Lancet 393:1216-1224, 2019

3)浦川美奈子：患者発信・双方向交流型服薬アプリ「飲みきるミカタ」の開発．保健師・看護師結核展望 53:65-68, 2015

4)伊藤次郎：ICTを用いた自殺ハイリスクグループへのアプローチ．東海公衛誌 7:29, 2019

5)川島加恵：AIを活用したケアマネジメント．東海公衆衛生雑誌 7:32, 2019

6)株式会社シーディーアイ：2018年度AIを活用した自立支援促進事業　AIを活用したケアプラン作成に伴う要介護(要支援)認定者の状態変化に関する調査研究．豊橋市，2019年5月　https://www.city.toyohashi.lg.jp/40219.htm

7)公益社団法人国民健康保険中央会：特定健康診査等実施状況概要(平成30年度)．2020年3月　https://www.kokuho.or.jp/statistics/tokutei/sokuhou/

8)出町慎一：人工知能×マーケティングを活用した未受診者対策．東海公衛誌 7:33, 2019