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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生85巻10号

2021年10月発行

文献概要

特集 社会につながれない 隠されたひきこもり—8050問題

ひきこもりと家庭内暴力

著者: 塚本千秋1

所属機関: 1岡山大学大学院社会文化科学研究科臨床心理学分野

ページ範囲:P.661 - P.667

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【ポイント】
◆ひきこもり当事者の大半は穏やかで,粗暴な行動とは無縁だが,暴力や威嚇で家族を支配する事例もある.悲惨な結末を防ぐために,緊急性を見立てることが重要である.
◆深刻な暴力の背後に3つの孤立がある.小中学生時代の当事者の学校内での孤立,当事者がひきこもってからの家庭内での母親の孤立,それらの背景にあるその家族全体の地域社会からの孤立である.
◆支援者は万一に備えて警察などと連携しながら,当事者や家族の孤立の歴史を理解し,適切な社会資源や人材を家族に紹介する機会が得られるように準備する.

参考文献

1)北村栄一,他:一公立中学校における過去15年間の不登校の実態.児童青年精医と近接領域24:322-336,1983
2)文部省初等中等教育局長通知:登校拒否問題への対応について.平成4年9月24日
3)塚本千秋:第6章 ひきこもりの精神病理と個人精神療法.齋藤万比古(編著):ひきこもりに出会ったら,pp88-110,中外医学社,2012
4)塚本千秋,他:孤立と暴力・反社会的行動.精神科治療学 35:361-366,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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