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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生85巻11号

2021年11月発行

文献概要

新・視点

行政学から見た保健「と」公衆衛生

著者: 曽我謙悟1

所属機関: 1京都大学法学研究科

ページ範囲:P.710 - P.711

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保健と公衆衛生は異なるか
 保健と衛生はしばしば類似のものとして扱われる.「保健・衛生」や「保健衛生」と表記されることも多い.言葉の作りからしても,どちらも人々の健康を目指す点では共通する.そして「公衆衛生」となると,「衛生」に限定をかけているので,「保健」や「衛生」という集合の一部分として公衆衛生が存在すると理解される.
 他方,具体的な施策レベルで見れば,食品衛生や環境衛生,感染症対応といった公衆衛生分野に対し,狭義の「保健」は,母子保健や老人保健といった形で区分される.行政組織でいえば,こうした区分は保健所が担う業務と市町村保健センターが担う業務の区分ともおおむね合致する.

参考文献

1)手塚洋輔:戦後行政の構造とディレンマ—予防接種行政の変遷.藤原書店,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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