公衆衛生85巻4号

2021年04月発行

特集 感染症法施行20年の歩みと到達点—COVID-19の流行を踏まえて

感染症法施行後の地域保健における感染症対策の歩みと今後の在り方

著者： 尾島俊之¹

所属機関： ¹浜松医科大学健康社会医学講座

ページ範囲：P.210 - P.214

【ポイント】
◆新型インフルエンザをはじめとして感染症に関するさまざまな出来事があった．
◆ウイルス性肝炎や麻疹への対策は奏功した．
◆肺炎死亡減少のためにも地域包括ケアへの保健所の一層の関与は重要である．

参考文献

1)村田三紗子：新しい時代の感染症対策(特集　「感染症新法」下における予防活動)．公衆衛生 62:836-840，1998

2)稲垣智一：感染症新法施行後1年のチェックポイント　何が変わったのか，どうかえなければならないのか．保健婦誌 56:348-349，2000

3)阿彦忠之：感染症法の見直しに向けて—保健所長の立場から(特集　感染症法の成果と提言)．公衆衛生 67:254-258，2003

4)角野文彦，他：日本公衆衛生学会感染症対策委員会報告—感染症施行2年間における同法の運用状況等に関する全国保健所長調査報告(平成14年7月)要約—．日公衛誌 50:749-756，2003

5)前田秀雄：新型インフルエンザに対する診療体制　自治体の立場から(特集　新型インフルエンザ(パンデミックH1N1 2009)の教訓と今後の対策)．Progress in Medicine 30:2335-2339, 2010

6)白井千香，他：国内初発患者に対応した神戸市の2009年新型インフルエンザ(H1N1)対策における相談および医療体制の課題—神戸市と茨城県の比較から．日公衛誌 59:684-692，2012

7)尾島俊之，他：厚生労働科学研究費補助金特別研究事業—新型インフルエンザA(H1N1)への公衆衛生対応に関する評価及び提言に関する研究．平成21年度総括研究報告書，2010

8)中瀬克己：わが国の感染症対策と公衆衛生の課題(特集　公衆衛生の危機)．公衆衛生 77:30-35，2013

9)厚生労働省健康局結核感染症課：感染症法の改正について(特集　感染症の危機管理　関連法規改正後の新たな展開)．公衆衛生 71:814-819，2007

10)池田一夫，他：人口動態統計からみた日本における肺炎による死亡について．東京都健康安全研究センター年報 69:271-277，2018

11)国立感染症研究所：百日咳　2018年11月現在．IASR 40:1-2, 2019.　https://www.niid.go.jp/niid/ja/pertussis-m/pertussis-iasrtpc/8542-467t.html

12)尾島俊之：新型コロナウイルス感染症への対応．図説国民衛生の動向 2020/2021，厚生労働統計協会，2020