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特集 COVID-19が流行しない社会を目指す—社会医学・環境衛生学の視点から
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著者: 「公衆衛生」編集委員会
所属機関:
ページ範囲:P.363 - P.363
そのためWHOは国際保健規則を全面改正しています.日本は感染症の法制度を刷新し,さらに毎年改正を続けています.感染症に対処するための社会システムや制度の構築に力を注ぐ必要性が高まっています.しかし,現在流行しているCOVID-19に医学や法制度だけで十分な対応ができているとは言えません.実際に行われている手段や対策は,医学や医療が未発達でありCOVID-19のような感染症に対処できない時代につくられた古典的なものが多くを占めています.例えば,衛生行政や検疫システム,飲食店の取り締まり対策はかつてのコレラ対策をきっかけにつくられたものです.また,日本の保健所体制は結核の流行に対処するためにつくられたものです.
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