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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生85巻6号

2021年06月発行

文献概要

特集 COVID-19が流行しない社会を目指す—社会医学・環境衛生学の視点から

新型コロナウイルス感染症対策における建築環境衛生の課題

著者: 林基哉1

所属機関: 1北海道大学大学院工学研究院建築都市部門空間デザイン分野

ページ範囲:P.374 - P.378

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【ポイント】
◆クラスター感染の要因として「換気の悪い密閉空間」が挙げられ,建築物室内における空気を介する感染の可能性が指摘される.
◆建築物衛生法の空気環境基準を満たさない特定建築物が増加し,空気を介する感染に関する環境リスクの上昇が懸念される.
◆建築環境衛生に関する基準の再検討と,より確かな維持管理の実施が改めて求められる.

参考文献

1)厚生労働省:「新型コロナウイルスの集団感染を防ぐために」(3月1日).https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000602323.pdf
2)Harper GJ:Airborne micro-organism:survival tests with four virus. J Hyg(Lond) 59:479-486, 1961
3)Weber TP, et al:Inactivation of influenza A viruses in the environment and modes of transmission:A critical review. J Infect 57:361-373, 2008
4)Sharman J, et al:Absolute humidity modulates influenza survival, transmission, and seasonality. Proc Natl Acad Sci U S A 106:3243-3248, 2009
5)Shaffer FL, et al:Survival of airborne influenza virus:effects of propagating host, relative humidity, and composition of spray fluids. Arch Virol 51:263-273, 1976
6)林基哉,他:寒冷地の高齢者施設における室内生活環境の年間特性—フィンランド・エスポー及び北海道・札幌における室内温熱空気環境の実態.日本建築学会環境系論文集 84:699-708,2019
7)厚生労働省:建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和45年法律第20号).https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=79071000&dataType=0&pageNo=1
8)林基哉,他:特定建築物における空気環境不適率に関する分析,日本建築学会環境系論文集 84:1011-1018,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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