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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生85巻6号

2021年06月発行

文献概要

特集 COVID-19が流行しない社会を目指す—社会医学・環境衛生学の視点から

エイズ対策の経験から考える“新型コロナウイルスの時代”における人間関係

著者: 鬼塚哲郎1 山田創平2

所属機関: 1京都産業大学文化学部 2京都精華大学国際文化学部

ページ範囲:P.408 - P.414

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【ポイント】
◆江戸期,感染症対策は民間人が担った.明治以降,対策の担い手は国家に移行するが,エイズ対策において民間人が再び参画する.
◆感染症は優れて都市的な現象であり,その文化と社会的関係性を映し出す.感染症対策が目指す都市住民の行動変容は,都市文化の変容を意味する.
◆新型コロナ感染症対策において国家主導の対策には限界があり,都市の文化に根差した民間の活力を生かす工夫が求められる.

参考文献

1)福田眞人,他(編):日本梅毒史の研究—医療・社会・国家.思文閣出版,2005
2)清水勝嘉:昭和初期の公衆衛生について—衛生行政機構,結核予防および花柳病予防—.民族衛生 42:1976
3)南界堂通信:巻頭インタビュー「ブレる事のない信念と共に歩み続けて」(元・大阪府エイズ対策担当 森岡幸子さん),9号(2014年11月14日発行),MASH大阪 https://www.dista.osaka/newspaper/
4)公益財団法人エイズ予防財団:同性愛者等向けコミュニティーセンターを活用した広報等一式(厚生労働省委託事業) https://www.jfap.or.jp/business/06_doseiai.html
5)市川誠一:男性同性間のHIV感染予防対策とその介入効果の評価に関する研究—平成26年度〜28年度総合研究報告書.厚生労働科学研究費補助金エイズ対策政策研究事業,人間環境大学大学院看護学研究科,2016
6)塩野徳史:ゲイコミュニティにおけるコホートの構築とHIVおよび梅毒罹患率の推計に関する研究—平成27年度報告書.厚生労働科学研究費補助金エイズ対策政策研究事業,名古屋市立大学看護学部,2016
7)M・カステル(著),石川淳志(監訳):都市とグラスルーツ—都市社会運動の比較文化理論.法政大学出版局,1997
8)D・ハーヴェイ(著),大城直樹,他(訳):パリ—モダニティの首都.青土社,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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