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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生86巻7号

2022年07月発行

文献概要

特集 災害対策・危機管理の専門家によるCOVID-19パンデミックの検証

トランス・サイエンスとトランス・カルチャーを踏まえたパンデミック対策—これからの災害対策専門人材の育成と在り方

著者: 河田惠昭12

所属機関: 1阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 2関西大学社会安全学部

ページ範囲:P.580 - P.587

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ポイント
◆パンデミック対策は危機管理の観点から進める必要があり、終息後は必ず検証(after action review)を実施して次に備える。
◆医療の科学的知識だけではパンデミック対策は不可能であり、社会経済被害をいかに少なくするかという政治的配慮も必要である。
◆パンデミックはクラスターによってネットワーク的に拡大するが、社会経済構造もネットワークであるため、これら2つの「相転移」が重なって対策が困難となる。

参考文献

1)河田惠昭:日本水没.p 303,朝日新聞出版,2016
2)総務省統計局:令和2年国勢調査 人口等基本集計(2020年10月調査,2021年11月30日公開). https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/kekka.html(2022年5月9日閲覧)
3)河田惠昭:都市災害の特質とその巨大化のシナリオ—災害文化論事始め—.自然災害科学 10: 33-45, 1991
4)河田惠昭:環境変化と開発による将来の災害.高橋裕,他(編):岩波講座 地球環境学第7巻 水循環と流域環境:pp 161-210,岩波書店,1998
5)河田惠昭:相転移する社会災害への対処—COVID-19と豪雨災害の場合—.社会安全学研究 11: 37-56, 2021 https://www.kansai-u.ac.jp/Fc_ss/center/study/pdf/bulletin011_11.pdf(2022年2月14日閲覧)
6)河田惠昭:津波災害 増補版—減災社会を築く.p 240,岩波書店,2018
7)河田惠昭:「相転移」した感染症拡大と2つの効果的対策.NIRA総合研究開発機構,2022 https://nira.or.jp/paper/my-vision/2022/covid-19-2.html#sec027 (2022年2月14日閲覧)
8)小林傳司:トランス・サイエンスの時代—科学技術と社会をつなぐ.p 288, NTT出版,2007
9)河田惠昭:災害文化論(1)災害文化をゆたかにする.月刊フェスタ5月号 2-9, 2020
10)河田惠昭:災害文化論(2)災害文化を新たに創る.月刊フェスタ7月号 2-9, 2020
11)ニューレジリエンス フォーラム:ホームページ. https://nr-f.jp/(2022年3月10日閲覧)
12)ニューレジリエンス フォーラム:第一次提言「緊急時」の医療供給体制と法制度の整備.令和3年9月7日 https://nr-f.jp/wp-content/uploads/2021/09/dai1ji_teigen_naiyou.pdf(2022年5月9日閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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