icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生86巻7号

2022年07月発行

文献概要

映画の時間

—自分の足で歩く旅。—歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡

著者: 桜山豊夫

所属機関:

ページ範囲:P.653 - P.653

文献購入ページに移動
 ブルース・チャトウィンは、わが国ではあまり知られていませんが、海外ではかなり評価の高い作家です。1940年にイギリスで生まれ、世界的に有名なオークション会社であるサザビーズに18歳で入社、美術鑑定士として頭角を現すものの、待遇に満足できずに退社します。本作でも触れられていますが、彼は子どもの頃から考古学や先史時代に興味を持っており、エディンバラ大学で考古学を学び、サンデータイムズの契約社員になって、ジャーナリストとして活躍します。あふれる好奇心と才能に恵まれた彼は、世界中を見て歩き、1977年に小説『パタゴニア』を発表して作家としてデビューし、高い評価を受けます。その後、80年に『ウイダーの副王』、82年に『黒ヶ丘の上で』、87年に『ソングライン』、88年に『ウッツ男爵』と5作の長編小説を、89年には短編集『どうして僕はこんなところに』を発表し、同年にHIVにより他界します。
 彗星のように現れて、人生を駆け抜けたチャトウィンは、「孤高の旅人」あるいは「旅する貴公子」とも呼ばれています。多くの著名人とも親交があったようですが、その中の1人であるヴェルナー・ヘルツォーク監督が制作したドキュメンタリー『歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡』を今月はご紹介します。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら