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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生87巻11号

2023年11月発行

文献概要

連載 ヒトとモノからみる公衆衛生史・6

感染症サーベイランス小史・3—挫折した専門家たちが進めた検査情報のシステム化

著者: 横田陽子1

所属機関: 1立命館大学衣笠総合研究機構 生存学研究所

ページ範囲:P.1152 - P.1155

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はじめに
 今回は、「感染症発生動向調査」の原型となる厚生省の「感染症サーベイランス」事業に至る経緯を検討する。それは段階を追って進み、先行した一部個別病原体のサーベイランス、検査情報のシステム化、さらに地方ですでに取り組みつつあったものを統合し、検査情報と患者情報を合わせて1981年に開始された「感染症サーベイランス」事業である。

参考文献

1)湯沢信治:伝染病問題の展望—流行と予防の相関.公衆衛生 29: 366-375, 1965
2)福見秀雄,他:わが国の防疫.日本医師会雑誌 52: 409-433, 1964
3)伊藤雅治:『感染症特集』によせて.厚生の指標 35: 3, 1988
4)山内一也:キラーウイルス感染症:逆襲する病原体とどう共存するか.19頁,双葉社,2001
5)厚生省:厚生白書(昭和52年版)第1章健康の増進と疾病の予防.18頁,1977年1月 https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/kousei/1977/dl/09.pdf(2023年7月31日閲覧)
6)防疫組織の改善に関する研究委員会:予防行政上の措置区分からみた感染症の群別(試案).日本公衆衛生雑誌 19: 571-573, 1972
7)福見秀雄:伝染病予防法改正に対する一私見(資料).日本公衆衛生雑誌 20: 721-724, 1973
8)大橋誠,他:わが国における感染症の情報システムの沿革・2—感染症情報システム構築をめぐる曲折.公衆衛生 55: 720-722, 1991
9)重松逸造:伝染病のサーベィランス.公衆衛生 33: 165-169, 1969
10)甲野礼作:世界各国における衛生検査機構の現状とわが国.公衆衛生 32: 225-231, 1968
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12)宮村紀久子:サーベイランスにおける検査室情報の役割.臨床とウイルス 9: 249-259, 1981
13)多ケ谷勇:ポリオ監視事業7年の成果と腸内ウイルスの疫学.日本公衆衛生雑誌 16: 181-184, 1969
14)日本の病原体サーベイランスシステムとIASR.病原微生物検出情報 31: 69-72, 2010 https://idsc.niid.go.jp/iasr/31/361/tpc361-j.html(2023年8月21日閲覧)
15)微生物検査情報のシステム化に関する研究班:病原微生物検出情報年報1979年.微生物検査情報のシステム化に関する研究班,7頁,1980
16)病原微生物検査情報システム化に関する研究班:病原微生物検出情報月報第1号.1980年3月 https://idsc.niid.go.jp/iasr/31/361/graph/df36121.gif(2023年8月21日閲覧)
17)国立感染症研究所:病原微生物検出情報. https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr.html(2023年8月21日閲覧)
18)国立予防衛生研究所:多ケ谷勇先生の御逝去を悼む.学友会報 20,別刷,口絵,1984
19)微生物検査情報のシステム化に関する研究班:病原微生物検出情報年報1979.3頁,微生物検査情報のシステム化に関する研究班,1980
20)藤原紘一:感染症サーベイランス事業の目的とシステム.臨床とウイルス 9: 237-241, 1981

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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