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連載 保健行政のためのデータサイエンス・7
保健師活動とヘルスサービスリサーチ
著者: 柏木聖代1
所属機関: 1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科ヘルスサービスリサーチ看護学分野
ページ範囲:P.926 - P.929
文献購入ページに移動筆者は、大学卒業後、保健師、看護師資格を得た後、大学病院での臨床経験を経て、大学院に進学しました。大学院では疫学が専門の教授に師事し、医学部の公衆衛生学や医療情報学の助手、職能団体で政策企画の担当者として実務も経験しました。2005年には筑波大学に着任し、今でもお世話になっている田宮菜奈子教授の下で、国や自治体レベルのさまざまなデータを使って「ヘルスサービスリサーチ」に取り組んできました。
ヘルスサービスリサーチとは、「社会的要因、財政制度、組織構造と組織過程、医療技術、および個人行動が医療、医療の質と費用、さらに究極的にはわれわれの健康とwell-beingにいかにして影響を与えるかを科学的に研究する学際分野である」1)と定義されているように、ヘルスサービスリサーチは政策立案過程と密接な関わりがあります。筆者自身、筑波大学では、保健師養成課程、公衆衛生学修士(Master of Public Health: MPH)の教育を担当するとともに、研究者の立場として、茨城県の事業や事業評価に関する研修、別の自治体では、担当者と協働し、介護保険レセプトデータの分析を進めてきました。また、横浜市立大学では、新卒訪問看護師の人材育成に関する事業計画を大学から横浜市に提案し、保健師資格を持つ横浜市の担当者らと共に事業を展開してきました。
本稿では、こうした実績を元に、「保健師活動とヘルスサービスリサーチ」というテーマで、保健師活動におけるエビデンスやデータ活用について考えてみたいと思います。
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