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文献概要
連載 All about 日本のワクチン・18
麻しん風しん混合ワクチン—小児を中心に
著者: 原木真名1
所属機関: 1まなこどもクリニック
ページ範囲:P.628 - P.631
文献購入ページに移動1)麻疹
麻疹は古くから「命定め」といわれて恐れられてきた疾患である。日本では2006年から麻しんワクチンの2回接種が導入され、さらに2008年から5年間の時限措置で、3期4期のワクチン接種を行うなど、麻疹排除に向けた取り組みがされた結果、2015年に世界保健機関(World Health Organization: WHO)により麻疹排除が認定された。その後も海外からの輸入例による麻疹の小流行が見られ、2019年には744人の報告があったが、COVID-19の流行で海外との往来がなくなった2020〜2022年は1桁の発生数であった。2023年になり、海外からの輸入例が再び増加している。海外では、COVID-19の流行により、東南アジア地域、アフリカ地域を中心にワクチン接種率が低下し、麻疹の患者が激増している。今後、国内でも、麻疹の輸入例による流行が懸念される。
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