公衆衛生88巻7号

2024年07月発行

特集 公衆衛生における行政とアカデミアの連携の在り方—海外の実例とわが国の課題

公衆衛生における行政とアカデミアの連携—現状と課題

著者： 田宮菜奈子¹²

所属機関： ¹筑波大学医学医療系ヘルスサービスリサーチ分野 ²筑波大学ヘルスサービス開発研究センター

ページ範囲：P.668 - P.676

ポイント
◆研究には、オリジナリティーのある知識を求める研究と現場の実装につなげる研究とがある。前者のみでなく、後者の理解と評価が広がる必要がある。
◆アカデミアは時間をかけた真実を重視し、行政は短時間での解決策の提示が求められ、もともと役割、優先順位が異なる。
◆両者の先にある国民の健康・幸福を相互に意識した連携をとることが重要である。

参考文献

1）Integrating evidence-based perfusion into practices: the International Consortium for Evidence-Based Perfusion. J Extra Corpor Technol 38: 297-301, 2006

2）田宮菜奈子：ヘルスサービスリサーチの現状と今後の我が国における役割．日公衛誌 59: 889-892, 2012

3）Government of Canada: Justice Laws Website —— Canadian Institutes of Health Research Act（S.C. 2000, c. 6）.　https://laws-lois.justice.gc.ca/eng/acts/c-18.1/index.html（2024年3月11日閲覧）

4）Canadian Institutes of Health Research: What is health research?　https://cihr-irsc.gc.ca/e/53146.html（2024年3月11日閲覧）

5）総務省：公務内外での経験の蓄積・活用に関する取組について．人材育成・確保基本方針策定指針に係る報告書，8頁．第6回ポスト・コロナ期の地方公務員のあり方に関する研究会，令和4年6月14日　https://www.soumu.go.jp/main_content/000826835.pdf（2024年3月11日閲覧）

6）第82回日本公衆衛生学会総会：ホームページ．　http://jsph82.umin.jp/index.html（2024年3月11日閲覧）

7）第82回日本公衆衛生学会総会：シンポジウム・講演等プログラム．　http://jsph82.umin.jp/data/pdf/jsph82_symposium.pdf（2024年3月11日閲覧）

8）第82回日本公衆衛生学会総会：自由集会 日程．　http://jsph82.umin.jp/data/pdf/free_meeting_schedule.pdf（2024年3月11日閲覧）

9）総務省統計局：データ・スタート（地方公共団体のためのデータ利活用支援サイト）．EBPM活用塾 —— 大学等との連携：つくば市保健福祉部×筑波大学（YouTube動画）．　https：//www.stat.go.jp/dstart/point/lecture/10.html（2024年3月11日閲覧）

10）NIRA総合研究開発機構：なぜ，人々の声は政府に届かないのか —— 人々と政府の意識をつなぐ政策共創．NIRAオピニオンペーパーNo. 67, 2023　https://www.nira.or.jp/paper/opinion-paper/2023/67.html（2024年3月11日閲覧）