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椋鳥住血吸虫病について
著者: 田部浩1
所属機関: 1岡山大學醫學部
ページ範囲:P.207 - P.212
文献購入ページに移動研究をはじめましたのは昭和22年の夏でありますが,私は湖岸病發生地の水田に極めて小さい平卷貝を見出しましたので,これを調べてまいりますうち,その翌年平卷貝の一つの種類から人体に皮膚炎を起す新しい住血吸虫セルカリアを發見いたしました。このセルカリアは實驗的に家鶏の体内によく發育し特異な卵子を出しましたので,更に多くの種類の野鳥を調べ遂にムクドリが自然の終宿主であることをつきとめ,成虫を見出すことが出來ました。そしてこの吸虫の体制は分類上住血吸虫の新種でありますので,私はこれをGigantobilharzia sturniaeと命名し和名を椋鳥住血吸虫と稱することにしたのであります。その後研究に於て,私どもの得ました知見はいろいろありますが,こゝには
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