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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生9巻4号

1951年04月発行

文献概要

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質疑應答

著者: 重松逸造1 仲田良夫2 中村康3 洞澤勇4

所属機関: 1公衆衞生院 2社會保障制度審議會 3日本醫大 4公衆衞生院

ページ範囲:P.243 - P.244

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 問 最近ツベルクリン反應の陰性轉化ということがよく言われていますが,BCG未接種のツベルクリン反應陽性者で,實際に陰性となることがしばしばあるのでしようか。又かかる者にはBCG接種の必要があるでしようか。
 答 ツベルクリン反應が陽性より陰性に轉ずる場合として,今村教授はV. Hayek等の命名を用いて次の場合をあげておられます。既ち(1)特異性陽性アネルギー(結核染が自然治癒によりツ反應陰性となつた場合),(2)特異性陽性アネルギー(ツベルクリン療法や各種結核ワクチンの持績的注射によりツ反應陰性となつた場合)(3)一時的陰性アネルギー(肺炎,腸チフス等の急性熱性疾患の經過中に一時ツ反應が陰性を呈する非特異性の場合と,主として牛で見られるツベルクリン大量注射により一時アネルギー状態となる特異性の場合とあり)(4)永久的陰性アネルギー(結核性疾患の末期にみられる特異性の場合と,他の重篤な疾患の末期にみられる非特異性の場合とあり)御質問の陰性轉化とはこの内の(1)の場合を指しておられるものと思いますが,われわれが言う陰性轉化又は陰轉という言葉は,現行のツ反應檢査方法で陽性より陰性になつたという意味で,實際には所謂ヒプエルギーの場合も多數こ含まれているわけです。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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