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1950年の國民結核死亡
著者: 渡邊定1
所属機関: 1厚生省統計調査部
ページ範囲:P.386 - P.389
文献購入ページに移動しかして前年の1949年(昭和24年)の人口10萬對の168.8人に比べて14.9の死亡率の低下を示したのである。この14%の結核死亡率の低下率を我國の過去のそれに比較して見ると(表1參照)1947年(昭和22年)の戰爭中の異常に高かつた結核死亡が終戰と共に急に減少した異例の場合を除き1900年以來の最も大きな低下率である。しかも次位を示す減少率は1949年(昭和24年)の6.9%と離れており,その他の年次で5%を示すのは2回に過ぎす,他は何れもこれ以下か又は上昇を示しているのである。さらに,これを1900年以來,低下に次ぐに低下を示した米國の結核死亡低下率に比べて見るに,1919年の世界的流行のインフルエンザに伴う結核死亡の異常増加の直後の16.2%の低下を除き1921年の13.8%以外は類を見ず,逐年の結核死亡低下率は大體10%以下で5%前後が多いことを見でも,1950年の我國の結核死亡率低下の著しいことが知られる。
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