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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻1号

1956年01月発行

文献概要

綜説

血圧降下剤の網膜動脈血圧に及ぼす影響に就て

著者: 大橋孝平1

所属機関: 1慈恵会医科大学

ページ範囲:P.8 - P.14

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Ⅰ.緒言
 高血圧の治療には安静,食餌,運動の調制,睡眠不足,便秘,過労等の注意など一般療法が重要であるのみならず,特に減塩食療法,低蛋白食に併せて各種の新しい血圧降下剤が用いられるようになつた。
 血圧降下剤には古くから用いられるヨード剤のほか,数年来使用され始めた各種の神経遮断剤がある。即ち多くは血管拡張剤であつて,大脳皮質遮断剤としてクロルプロマヂン系,ローウオルフイア系,バルビツール系,視丘下部遮断剤としてはアプレゾリンとベラトルム系,神経節遮断剤としてはヘキサメソニウム塩その他,純末梢遮断剤としてダイペナミン,イミダリン(プリスコール),亜硝酸系其他があつて,現在本態性高丘四圧で悪性でない様な場合には多くヘキサメソニウム塩,ローウオルフイア,アプレゾリンの単独又は併用療法が行われるようであつて,更に此等にルチン,ルチンC,カリクレイン等の血管強化剤も併用されることが多い。著者の臨床でも多くこのルチンC,エガリン又はこれらとヘキサメソニウム等の組合せが多く用いられる。赤木はKeith-WagenerⅠ〜Ⅱ型の主に血管痙攣だけの時期にはヘキサメソニウム,イミダリン系,カリクレイン系等がよく,軽いものにはローウオルフイア系を用い,Ⅲ〜Ⅳ型の血管に器質的変化が起つている場合にはルチン,ビタミンC又はハセルチンC,亜硝酸塩類を用いると云う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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