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特集 第9回臨床眼科学会号 一般講演
(12)緑内障早期診断—特に傾斜試験に就て(第2報)
著者: 魵沢甲造1
所属機関: 1日本医大眼科教室
ページ範囲:P.221 - P.228
文献購入ページに移動第5項 緑内障術後両傾差
前回迄の報告に於て,頭部低位20度傾斜に於ける非緑内障眼両眼圧差,即ち両傾差は常に4mmHg.を出ない事より,如何なる生理的負荷に対しても,両眼圧は何等かの中枢性機能に依り,調整支配さるゝものと推定し,是を無手術原発性緑内障45例に試みた処(第1図再掲)殆んど5mmHg以上の圧差を示し,而も慢性鬱血性緑内障(以下慢鬱緑と略)に強度,単純緑内障(以下単純緑と略)は軽度にて正常に近く,急性鬱血性緑内障(以下急鬱緑と略)は慢鬱緑と同型にて,正常値或は強弱不定の値を示した。
此処に述べる術後両傾差は本試験の目的である処の早期診断として,稍蛇足に陥る結果を懼るゝものであるが前報に於て各病型毎に特異の経過,或は数値が示された以上,術後の経過に於ても何等かの特色ある変化を見るものと,此処に補足した次第である。
前回迄の報告に於て,頭部低位20度傾斜に於ける非緑内障眼両眼圧差,即ち両傾差は常に4mmHg.を出ない事より,如何なる生理的負荷に対しても,両眼圧は何等かの中枢性機能に依り,調整支配さるゝものと推定し,是を無手術原発性緑内障45例に試みた処(第1図再掲)殆んど5mmHg以上の圧差を示し,而も慢性鬱血性緑内障(以下慢鬱緑と略)に強度,単純緑内障(以下単純緑と略)は軽度にて正常に近く,急性鬱血性緑内障(以下急鬱緑と略)は慢鬱緑と同型にて,正常値或は強弱不定の値を示した。
此処に述べる術後両傾差は本試験の目的である処の早期診断として,稍蛇足に陥る結果を懼るゝものであるが前報に於て各病型毎に特異の経過,或は数値が示された以上,術後の経過に於ても何等かの特色ある変化を見るものと,此処に補足した次第である。
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