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特集 第9回臨床眼科学会号 一般講演
(14)未検定トノメーターによる眼球被膜の"硬さ"の測定に就て
著者: 須田経宇1 切通良昭1
所属機関: 1熊大医学部眼科
ページ範囲:P.235 - P.237
文献購入ページに移動 角膜又は鞏膜上にトノメーターを乗せて眼圧を測定する場合,トノメーターの指針pointerの示す値は眼内圧の値ばかりではなく,眼球被膜(角膜及び鞏膜)の"硬さ"rigidityにも強く影響される。同一の眼内圧でも眼球被膜の"硬さ"が弱ければ,トノメーターの示す眼圧値はその"硬さ"の強いものよりも低いことは当然である。何となれば,例えばトノメーターを角膜上に乗せた場含,"硬さ"が低い程可動桿plungerが深く食い込むので,換言すれば角膜は余計陥凹するので指針の示す目盛は数の多い方へと傾く,従つて眼圧は低い値を示すことになる。
以上によりトノメトリーの際は眼球被膜の"硬さ"を常に考慮しなければならぬのであるが,さてその"硬さ"を測定する方法は一般には眼球被膜の一部を切除して,その伸展性や弾力性を色々の方法で検査して行つているのであるが,眼球被膜の一部を切除することは,臨床的には行うことは出来ない。ところが,Friedenwald(1937)はトノメーターの錘りloadの目方を換えて測定することによりその眼球の被膜の"硬さ"を測定することを考え出した。
以上によりトノメトリーの際は眼球被膜の"硬さ"を常に考慮しなければならぬのであるが,さてその"硬さ"を測定する方法は一般には眼球被膜の一部を切除して,その伸展性や弾力性を色々の方法で検査して行つているのであるが,眼球被膜の一部を切除することは,臨床的には行うことは出来ない。ところが,Friedenwald(1937)はトノメーターの錘りloadの目方を換えて測定することによりその眼球の被膜の"硬さ"を測定することを考え出した。
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