文献詳細
特集 第9回臨床眼科学会号
一般講演
文献概要
網膜色素線条(Angioid Streaks)は1889年Doyneが初めて報告し,1892年Knappが命名して以来その臨床例は欧米,本邦共に屡々報告されているが,正確な本症であつて眼球を病理組織学的に検索し得たものは今迄僅かにBock及びHagedoornの2例に過ぎない。私共が本邦初例として此処に報告するものは生前典型的な中等度の網膜色素線条と診断し皮膚には仮性黄色腫を認めたが,全身血管系には著しい臨床所見を示さなかつた若い女性の眼球,皮膚,血管系を剖検した例である。
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