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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻2号

1956年02月発行

文献概要

特集 第9回臨床眼科学会号 一般講演

(29) Methionineの視覚生理学的研究—第1報 Methionineの網膜色素移動に及ぼす影響に就いて/(29) Methionineの視覚生理学的研究—第2報 Methionineの人眼暗順応に及ぼす影響に就いて

著者: 小山田和夫1

所属機関: 1大阪医大眼科教室

ページ範囲:P.293 - P.300

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I.緒言
 網膜の色素移動に関する研究は,1877年,Boll,Kuehne,Calvi氏等の報告以来甚だ多く,魚類,両棲類等の網膜に於いて,暗順応状態の時には,フスチン顆粒が收縮し,明順応状態では,外境界膜に向つて伸張する事が先ず知られたが,その他藥物学的刺戟,更には種々の神経刺戟,自律神経,内分泌との関係等に就いて,種々の研究が行われて来た。最近飯沼,山地氏等は,網膜の色素移動が視床下部の統御の下にあり,且つ視紅の再生と密接な関係を有する事を明かにした。
 Methionineの視紅再生に及ぼす影響に就いては第4報に於いて詳述するが,細谷氏等に依つて,dl-Methionineが視紅再生を促進する事が発見され,玉井氏が之を追試確認し,飯沼,山地氏等は,l-Methionineにも視紅再生促進作用のある事を実証している。一方Methionineの網膜色素移動に及ぼす影響に就いては,未だ何等の文献も見当らない状態である。私はl-Methionineの網膜色素移動に及ぼす影響を,時間的に追及したので,結果を次に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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