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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻2号

1956年02月発行

文献概要

特集 第9回臨床眼科学会号 一般講演

(36)鼻涙管口の観察

著者: 栗林保人1

所属機関: 1信州大学医学部眼科

ページ範囲:P.317 - P.323

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 鼻涙管は多くの場合長卵円形の裂孔に依つて,下鼻道の外側壁で下鼻甲介の下方に開く。此の開口を上方から「ハスネル」氏涙襞が被つているので,鼻腔より鼻涙管口の検査は不可能の様に老えられるが,現在治療として「レヂレチユーブ」挿入術,消息子療法の際に「チユーブ」或は消息子が下鼻道に発見出来ることから,鼻涙管口の観察も不可能でないと考えた。
 臨床的にも鼻涙管疾患に対して挿入する消息子が鼻涙管口及び「ハスネル」氏涙襞に障碍を与えるが,又導涙機転に対してどの様に涙液が流出するか知ろうとした。此の様な目的で私は鼻涙管鏡(仮称)を試作し,57例中31例に於て鼻涙管口を観察したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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