文献詳細
特集 第9回臨床眼科学会号
一般講演
文献概要
共働性斜視の手術的療法に際して,先づ第一の問題は侵襲筋の決定であり,第二はその手術量の量定である。多くの人々は注視野や輻輳開散等の測定に頼つて侵襲筋を決めているが,その根拠は極めて曖昧である。夫等の人々の手術量が大変な分散値を示す事実が,その根拠の薄弱さを如実に物語つている。
外眼筋の筋力の大小を云々する場合,眼球運動の限界値を規準にするよりも,その運動過程に於ける加速度の大いさを規準にする方がより確かな手段である。何となれば,注視野は牽引筋のみに規正されるものではなく,拮抗筋や,特にCheck ligalnentが大きな役割を演じているからである。換言すれば静力学的検査法よりも運動力学的検査法の方が筋の力を知る上に優れている。後者が私のEOG検査の根本理念である。
外眼筋の筋力の大小を云々する場合,眼球運動の限界値を規準にするよりも,その運動過程に於ける加速度の大いさを規準にする方がより確かな手段である。何となれば,注視野は牽引筋のみに規正されるものではなく,拮抗筋や,特にCheck ligalnentが大きな役割を演じているからである。換言すれば静力学的検査法よりも運動力学的検査法の方が筋の力を知る上に優れている。後者が私のEOG検査の根本理念である。
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