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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻2号

1956年02月発行

文献概要

特集 第9回臨床眼科学会号 一般講演

(39)共働性内斜視に対する手術効果について—(斜視研究5)

著者: 中川順一1 鈴木昭治1

所属機関: 1市立札幌病院

ページ範囲:P.327 - P.331

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 昨年度の外斜視2)に引続き内斜視に対する手術効果をここに報告する。内斜視は外斜視と較べるとその手術効果は個々の症例により著しく変動する。条件は甚だ複雑であつてこれを如何にとりまとめるか色々問題を生ずる。単に1mm当りの矯正度を器械的に算出することはこの場合意義があまりない様にも思われる。然しながら外斜視に対する内斜視という一群を考え,これに対して術式と術者を一定にした場合(術式の相違と術者の巧拙の条件を除外した場合)手術効果が如何にあるかこの研究は研究の第一歩として強ち無意味とは云い得ないであろう。これにより内斜視と外斜視との相違を把握することが可能になるのみならず,内斜視の手術効果を支配する種々の因子を分析する端緒にもなると思われる。著者は"何mm後転或いは切除すれば何度の斜視が矯正出来る"といつた素朴的器械論には無論賛成出来ないものであるが,全般を見渡す意味に於いて無選択症例67例の手術成績を述べたいと思う。この成績は種種の角度から再検討を要するもので,これについては後報したいと思う。
 手術ゝ式は外斜視の場合と同様である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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