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特集 第9回臨床眼科学会号 一般講演
(40) Behcet氏症候群及びその類似疾患に於けるVitamin B2代謝について
著者: 江口甲一郞1 加藤格1 氏原弘1
所属機関: 1東大眼科
ページ範囲:P.333 - P.338
文献購入ページに移動Behcet氏症候群は1937年既にBehcetよつて記載されたが,その後久しく我が国に於ける斯界の注目を浴びるには至らなかつた。然るに近年眼科学に於ては昭和27年鹿野氏1)の紹介以来,又内科学,皮膚科学,耳鼻咽喉科学,口腔外科学等の各分野でも.注目を集めるに至り,漸く世の脚光を浴びるようになつた。然し乍ら,その臨床像はBehcetが既に記載した主要症状と,これと一連のものとしてFranceschetti-Varerio氏症候群,Stevens-Johnson氏症候群,Reiter氏病,Lipsch-utz氏急性陰門潰瘍,Neumann氏アフトージス,Ectodermose erosive pluriorificielle,再発性前房蓄膿性虹彩炎,慢性再発性アフトージス等の臨床像が比較検討されているに過ぎず,本症候群の根本的な臨床像の把握は尚今後の問題として残されている。更に又本症候群の原因及び本態に就いては種々の説が唱えられてはいるが尚全く不明である。我々は本症候群の原因及び本態を追求する為に種々検討を加えているが,此の度び本症候群患者及びその類似疾患々者のVB2代謝につき検討し興味ある結果を得たので報告する。
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