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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻3号

1956年03月発行

文献概要

臨床実験

房水静脈の観察—Ⅱ.Diamox内服に依る影響,特に眼圧推移との関係

著者: 岡信次郞1 上野一也1

所属機関: 1京都大学眼科

ページ範囲:P.470 - P.476

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Ⅰ.緒言
 1942年Ascher4)に依つて発見され命名された房水静脈はその後,発見者のAscher,又全然別箇にこれを発見したと言うGoldmann2)の外欧米に於ては多数の研究者あり.本邦に於ても岸本3),呉りの外数氏によつて研究がなされ,本脈管がSchlemm氏管より起るものであり,この中を流れる清流が房水に外ならないことはもはや信じても略々差支えないことである。
 さて眼内圧の変動を起す因子として先ず手取り早く考えられるものは(1)房水産生,(2)房水流出の両者である。両者の均衡に破綻を来せば眼内圧の変動を来すことは当然であるが房水静脈の発見は後者の房流水出面の観察に有力なる手懸りを提供したこととなり従つてこの方面よりする緑内障問題の研究が活澱に展開せられる様になつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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