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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻3号

1956年03月発行

文献概要

臨床実験

散瞳剤としてのネオシネジンについて

著者: 加藤道夫1 松本剛一1 竹内英夫1 佐藤ミナ1 藤岡敏彦1 池田裕1 越智通成1 吉田テイ1

所属機関: 1北海道大学眼科教室

ページ範囲:P.499 - P.504

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 ネオシネジン(以下NSと記す)はNeosyne-phrin hydrochl6rideとして米国藥局法中に記載され(1934年)であるもので,米国では以前より広く列科,耳鼻科及び眼科等の領域で使用されており,交感神経刺戟アミン剤中最も安定性が高く,毒性が少なく,而も血管牧縮作用及び血圧上昇作用は同系藥剤中最も強いとされている。
 最近我国にもこれが紹介され,眼科領域に於ても散瞳剤及び前眼部血管牧縮剤として用いられるに至り,既に之に関する2,3の報告があり,何れも散瞳剤として用いる時は,作用持続時間が短く,而も内圧充進及び調節痲痺等を来すことが殆どなく,ホマトロピンやアトロピンに比し極めて便利であるとのべ,又,低濃度のものは前眼部血管收縮剤として,急性結膜炎,流行性角結膜炎,角膜炎,鞏膜炎及び虹彩炎等に用い,アドレナリンやボスミンの点眼より副作用が少なく,効果は確実であると述びているものもある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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