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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻4号

1956年04月発行

文献概要

特集 第9回日本臨床眼科学会号 〔一般講演〕

(13)緑内障に関する研究 第七篇—Diamoxの静脈注射,結膜下注射,点眼の緑内障眼に及ぼす影響について

著者: 湖崎弘1 武田眞1 満田博年1 横田栄子1 三村康男1 中谷一1

所属機関: 1大阪大学眼科

ページ範囲:P.649 - P.655

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Ⅰ.序論
 炭酸脱水酵素阻害剤Diamox (2-Acetylamino-1,3,4-Thiadiazole-5-Sulfonamide)が,緑内障眼対にして著しい眼圧下降作用があることは,最初にBecker1)によつて報告され,其の後Breinin&Gortz2),Grant&Trotter3),Kleinest等の報告がある。我が国に於ても著者等4)は数回に亘り報告したが,池田氏,小島氏,生井氏等の報告もあり,Diamoxの治療価値は殆んど確立された感がある。
 併しながらその投与法は,主として内服であり一部静脈注射が行われているに過ぎない。殊に我が国に於ては製剤を外国より輸入する関係上,内服にのみ限られている現状である。特に結膜下注射,点眼に関しては外国でも報告は極めて少く,結膜下注射に関してはH.Green5)氏(1955),R.H.Foss氏6)(1955)は何れも家兎眼について共に眼圧に認むべき影響のないことを述べている。又点眼に関してはG.M.Breinin氏2)(1954)の文献があるも論文の一部を割愛しているだけで,やはり期待すべき効果のないことを報告している。又R.H.Ross氏6)(1955)の成績では同様に効果が無いと言う結果を出している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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