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特集 第9回日本臨床眼科学会号 〔一般講演〕
(14)網膜の感電性を基礎とした新試視力表の研究補遺
著者: 萩野鉚太郞1 那須晃1
所属機関: 1名大環研萩野研究室
ページ範囲:P.657 - P.662
文献購入ページに移動 今日日本の眼科医によつて利用されている各種の視標について,我々は現在まで種々の実験を行つた。
Landolt環では,各段階の視標の大きさの変化に伴つて,感電性の変化値もそれぞれの値をとつてきれいな段階性を示した。然もこの場合感電性が,網膜殊に錐体系の機能を示すものであるから,感電性値で示されたLandolt環の順位は,網膜機能の順位を意味するものである。同様の結果を井上氏鉤,山森氏の6.6環,山路氏の魚形視標(F視標とよんでいる)についても認めた。之に反して文字視標に於ける感電性の値は,大視標と小視標との間には差を認めるが,その中間の値は甚だ不規則で,文字の大さを示すdecimal notationと感電性とは一致しないものが多い。
Landolt環では,各段階の視標の大きさの変化に伴つて,感電性の変化値もそれぞれの値をとつてきれいな段階性を示した。然もこの場合感電性が,網膜殊に錐体系の機能を示すものであるから,感電性値で示されたLandolt環の順位は,網膜機能の順位を意味するものである。同様の結果を井上氏鉤,山森氏の6.6環,山路氏の魚形視標(F視標とよんでいる)についても認めた。之に反して文字視標に於ける感電性の値は,大視標と小視標との間には差を認めるが,その中間の値は甚だ不規則で,文字の大さを示すdecimal notationと感電性とは一致しないものが多い。
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