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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻4号

1956年04月発行

文献概要

特集 第9回日本臨床眼科学会号 〔一般講演〕

(23)諸種眼疾患に於ける尾動脈糸毬摘出に因るCholinesteraseの変動と臨床所見との関係—網膜色素変性症に於ける尾動脈糸毬摘出に因る人血球Cholinesteraseの変動と臨床所見との関係に就て

著者: 坂上道夫1

所属機関: 1慶大眼科教室

ページ範囲:P.697 - P.703

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緒論
 私は網膜色素変性症に対する尾動脈系毬摘出の効果を解明する一端として,第1報に於いて血漿中Cholinesterase (以下ChEと略す)について検索し報告した。併しChEには特異的ChEと非特異的ChEとが存在し,前者は神経,筋肉,赤血球に存し,後者は肝臓,膵臓,腎臓等に存し,人血漿中のChEは非特異的ChEであることに言及した。従つて生体内Acetylcholin似下AChと略す)代謝に関係するChEとして組織中の特異的ChEを検索する必要性を論じた。私は特異的chEとして血球(厳密には血球膜に結合するといわれている)。ChEを対象として研究することに着目,,網膜色素変性症患者の血球成分を分離しそのAChに対する活性について検索し,又尾動脈系毬摘出術後経過を追つて臨床変化と共に,活性値の推移について測定観察を行ったのである。又研究に先立ち,血球ChEの特異性について観察を試みた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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