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綜説
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筆者は大学に於ての研究が本務であるので,眼科疾患の診療に関しても,常に学問的方面から考える立場に在ることは言うまでもないが,最近のように学問と社会の交渉が深くなつてくると,場合によつてはこの両者の関係が必ずしも一致せぬことが少くない。しかもこの両者を混同して物事を論じられる場合が屡々であるので,そのため却て議論の混乱を招くことが多い。故に,時にはこの両者を区別してそれぞれの立場から検討する方が結論を明確にしうる問題が少くない。以下にこれら二三の問題について考えてみることにする。
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