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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻5号

1956年05月発行

文献概要

臨床実験

硝子体下出血に就いて

著者: 永沢貞子1 関和惠1

所属機関: 1東京医科大学眼科教室

ページ範囲:P.799 - P.800

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 此処に述べる私共の症例は,果して硝子体下出血と言つてよいのか,又単なる網膜前出血に過ぎないのか,確実な診断は下し難い。併し硝子体下出血と言う言葉は余り用いられていないので,此処に申し述べて御教示を得たいと思う。
 綱膜前出血とは,解剖的に何処に出血したものであるかと言うと,此れには二通りあつて,一つは網膜内境界膜と神経繊維層との間の出血で,網膜浅層の出血であり他の一つは網膜内境界膜と所謂硝子体膜との間の出血である。この二つの中では前者が遙かに多いのである。菅沼先生に依れば「河本軍次郞氏は網膜内境界膜と神経繊維層との間に出血巣を発見し,外国の文献の最も多くも又この河本氏の記載に一致し,唯Harmsの例に於てのみ網膜内境界膜と硝子体外層との間に出血を認めたと謂う」と記述されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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