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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻5号

1956年05月発行

文献概要

臨床実験

シエツツ眼圧計に就て(第2報)規格外重量に於ける眼圧測定時眼圧と角膜陥凹容積

著者: 景山万里子1 河本正一1

所属機関: 1東京警察病院眼科

ページ範囲:P.884 - P.887

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 シエツツ眼圧計は最初Schiotz自身の検定書をつけて販売されていたが,各国で自由に作られる様になつてから不正な眼圧計が続出した。1930年に検定所を創設したアメリカを始め,最近世界各国で規格統一が論ぜられ近く検定所が設けられるとも報告されている。我が国に於ても昨年頃よりこの問題が取り上げられ,今井,本多,松原,井上,切通氏等の報告がある。私達も1954年発表のアメリカ眼圧計規正委員会のDecenial reportに基いて種々の規格を検討し,補正法を考案してみた。文献を渉獵するとその中でも眼圧計を組み立てた時の秤・重錘・槌・針を含んだ重さPlungerAssembly Weight (以下P.A.W.と略記)の不正が最も多い様である。又これは秤の移動を目盛板に伝える伝達機構即ちレバー比率の不正と共に最も大きな誤差の原因をなす物と思われる。レバー比率は測定は仲々困難であるが,補正は目盛板のつけかえ若しくは計算によつて比較的容易である。そこでP.A.W.が規格を外れている場合どの様な誤差を惹き起すかをSchiotzの偉大なTo-nometryの業蹟を理論的に確立したFrieden-waldの輝かしい研究を基にして,計算によつて導き出してみた。特にこれは日常の眼圧測定のみならず,眼球壁の硬さRigidityを測定する場合,不正眼圧計ではFriedenwaldの数表をそのまま利用する事が出来ないので不可欠の数値である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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