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臨床実験
片眼白内障手術による不同視の矯正にコンタクトレンズを使用して著効を治めた一例
著者: 古城力1 中村敏喜1
所属機関: 1東京厚生年金病院眼科
ページ範囲:P.919 - P.920
文献購入ページに移動 片眼白内障の手術後は高度の不同視のために,手術眼の完全矯正が出来ない場合が多くて,従来は健眼を最良矯正して手術眼は不完全矯正して眼精疲労が起らない範囲に留めるか,又は両眼視に重点を置いて両眼の視力を低下させても両眼視出来る様に矯正するか,何れかの方法が行われてきた。然し前者の場合には両眼視の機能は全く無視されている。一眼が正視で裸眼視力1.2あり,他眼が無水晶体眼の様な最も甚しい不同視の場合には無水晶体眼を不完全矯正すると,前者による明瞭な像と後者による不明瞭な像が出来て,複視を起し,無水晶を遮閉した方が明視出来ると言う不都合さえ起つて術前より不便になる場合がある。従つて患者に手術をすゝめた方が良いのか大いに悩まされて来た。
最近コンタクトレンズの発達は目覚ましく,実用の域に達して,片眼白内障の手術眼も完全矯正が可能になつて両眼視出来る様になつたことは患者にとつて一大福音である。
最近コンタクトレンズの発達は目覚ましく,実用の域に達して,片眼白内障の手術眼も完全矯正が可能になつて両眼視出来る様になつたことは患者にとつて一大福音である。
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