文献詳細
文献概要
臨床実験
緑内障患者に於ける皮膚丘疹吸収時間(Q.R.Z.)に就て
著者: 清水貞男1
所属機関: 1日本医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1003 - P.1008
文献購入ページに移動 1923年アメリカのMc.clure及びAldrich両氏は生理的食塩水0.2ccを皮内に注射し,之により生ずるQuaddelの消失する迄に要する時間をQuaddel-Resorptions-zeit (Q.R.Z.)と呼び,浮腫及び潜在性浮腫のある患者に於いては,健康者に比し著しくその時間が短縮されたと述べ,其の後西洋に於いても,又我が国に於いても次の文献に示す如き各種実験が行なわれ,本試験は広義に於ける生体内の水分代謝と密接な関係がある事が実証されたのでありますが,以上の実験は主として内科小児科疾患に就て行なわれたものであり,眼科的疾患に就ては現在に至る迄未だその実験が行なわれたと云う報告をみないのであります。
そこで私は水分代謝と密接な関係があると思われる各種緑内障患者に本試験を実施し,各種緑内障患者のQ.R.Z.と正常者のQ.R.Z.との間の関係,各種緑内障患者の眼圧とQ.R.Z.との間の関係,各種緑内障患者に手術的操作を加えた際のQ.R.Z.に及ぼす影響等に就て種々考察した結果聊か興味ある結果を得ましたので報告する次第であります。
そこで私は水分代謝と密接な関係があると思われる各種緑内障患者に本試験を実施し,各種緑内障患者のQ.R.Z.と正常者のQ.R.Z.との間の関係,各種緑内障患者の眼圧とQ.R.Z.との間の関係,各種緑内障患者に手術的操作を加えた際のQ.R.Z.に及ぼす影響等に就て種々考察した結果聊か興味ある結果を得ましたので報告する次第であります。
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