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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科10巻7号

1956年07月発行

文献概要

臨床実験

乱視の一統計的観察

著者: 陳昆暁1

所属機関: 1台湾呉基福眼科研究所

ページ範囲:P.1073 - P.1076

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緒論
乱視眼は視力障碍以外に眼症状,眼精疲労全身神経症状を発生する。併し乍らこれらの障碍は適切な眼鏡装用により治癒するものである。我々は過去に於てこれらの障碍を訴へる患者が医者にVitamin B1欠乏症として診断され,長期間に亘りVitamin B1の注射内服をして治癒しなかつた多数の患者を僅か一本の眼鏡装用により治癒させた症例を経験している。外来患者のすべてに対し一々検影をし,屈折の矯正を図る事は甚だ困難である。併し乍らこれをしなくては実際に確実な診断は得られない。著者は開所以来八個月間に亘り外来患者のすべてに対し,検影,矯正を施し眼精疲労を訴へる患者の多数が乱視に起因する事を確認した。従つて屈折の検査を施さずして眼精疲労眼に対しやたらなるVitamin B1注射をなす事に対して警告を発すると同時に其の成果を茲に報告する

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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