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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻10号

1957年10月発行

文献概要

日本トラホーム予防協会会誌

乳幼児トラコーマ検診成績より観たる学童トラコーマ対策について

著者: 南熊太1 河野格1

所属機関: 1久留米大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.66 - P.70

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 学童「トラコーマ」の予防,治療の対策を考える時先ず問題となすべきは「トラコーマ」の伝染は何時頃起るものであるが。即ち小,中学校在学中に伝染を受けるものであるか,或は入学前に既に「トラコーマ」にかかつているものであるかと云う問題である。
 私達当時の久留米医大眼科教室員が検査した久留米市内学童「トラコーマ」でも小学校第1学年の者にて既に可なりの%にトラコーマが認められるものにして,即ち入学前より「トラコーマ」を持つて入学して来たことを想像される。そこで久留米市の乳児(生後満1年未満のもの)(特定の赤ん坊会とか,優良児表彰のための検査ではなく市役所,保健所等の通達,世話にて乳幼児全員検査のもの。)を検査した処,第1表に示す如く乳児にても可なり高度の%を示しており,小森野,長門石校区(共に筑後川にて囲まれた形であり日本住血吸虫症の多いことで有名な地区,共同浴場が多い)にては夫々66.6%,54.4%を示しており西国分,東国分,上津校区の如く市の周辺部にして新たに市に編入された農村地帯にては可成り多く,日吉,京町,金丸,篠山校区等旧市にして市の中心の商店街地区にては少いのであつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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