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臨床実験
脊髄腔内空気注入が奏効したと思われる球後視束炎の1例—多発性硬化症との関係
著者: 春田長三郞1 楠研二2 田岡昭二2
所属機関: 1大阪厚生年金病院眼科 2大阪大学医学部眼科
ページ範囲:P.1256 - P.1259
文献購入ページに移動本症例は両眼性の定型的球後視束炎と診断されたもので,一側の腹壁反射を欠き,一側の膝蓋腱反射の亢進を示したものであるが,背髄腔内空気注入を契機として,急速な視力回復を見た。「多くの神経障碍症状がしばしば機能的回復を示すことは,多発性硬化症の特長であるから,殊殊治療の効果判定に頼つてその原因を推測することは,多発性硬化症を除外する根担になり得ない」(桑島)1)と云う事を充分考慮しつつ,本症例の経過並びに原因を述べて見たい。
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