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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻12号

1957年12月発行

臨床実験

クロルプロマジンの眼圧低下作用,特にオプロマジンの影響について

著者: 太根節直1

所属機関: 1慈恵医大眼科

ページ範囲:P.1483 - P.1489

文献概要

緒言
 1950年フランスで研究合威されたPhenothia-zine系誘導体の一つであるChlorpromazineは,その特異な薬理作用により,忽ち各方面から注目され,冬眠療法に強化麻酔に広く臨床各科で使用されるに至り,眼科領域に於ても既に試験期を脱して常用の域に達したの感がある。既にDejeanand Jauhmes (1954)氏等を始めとして,本剤を眼科手術に於ける強化麻酔に使用した報告は内外共に続々と発表され,その何れもが極めて満足すべき成果をおさめたと述べられている。
 併し乍ら本剤が眼科手術で特に賞用される所以は,既に大橋教授も臨眼10巻紙上で指摘された如く,各種内眼手術に際し,両眼の眼圧と血圧とを,低下させるので房水・硝子体の脱出を防ぎ,且つ出血を少くすると云う点にあり,特に此の特性は緑内障,白内障,硝子体異物剔出,角膜移植,或は鞏膜切除短縮術等の手術に際し,その特異な鎮静作用と相俟つて極めて有利に働くと述べられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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