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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻13号

1957年12月発行

文献概要

特集 トラコーマ 綜説

長崎県五島におけるトラコーマ検診成績

著者: 朝蔭武司1 堀信夫1 森茂1 沢本宏美1 嵩則雄

所属機関: 1日大眼科

ページ範囲:P.1634 - P.1640

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1.緒言
 我々の教室に於ては今日迄に,トラコーマに関する多くの研究がなされており,トの集団検診に関しても,東京都内,東京近郊,埼玉県内,千葉県白浜及び秋田県下に於て,乳幼児,学童及び成人と各年令層にわたつて広く行つて,多くの業績をあげている。我々はこれらの多くの成績を綜合し,更にトの発病及びトの全経過の推移を知る為に,ト蔓延地に於ける全住民の検診を企図し,昭和31年8月下旬から3カ月間にわたり教室から国友教授他4名と地元の嵩博士を加えた人員で,長崎県五島に於てトの集団検診及び治療を行つた。従来多く行われている小中学校の学童検診に比して,全住民に対する検診は,非常に意義が大であるが,其の遂行には,多くの困難を伴つて来ることは言をまたない。幸に我々は長崎県,福江市及び地元諸関係者の方々の絶大な協力と住民の理解と協力により,企図した目的を達成し,いささか成果を収めたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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