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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻13号

1957年12月発行

文献概要

特集 トラコーマ 綜説

トラコーマ分布の生活環境的考察

著者: 今泉亀撤1 新津重章1 藤沢昭三1 佐藤静1 古市千代子1 小暮惠子1

所属機関: 1岩手医科大学眼科教室

ページ範囲:P.1673 - P.1682

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1.緒言
 トラコーマの如き長い経過をとる伝染性疾患では,その発病と個人的生活環境との間には,密接な関係があることは当然なことで,地理的条件が同一であつても家庭によつてトラコーマ患者が非常に多かつたり,又非常に少なかつたりすることは,集団検診に於て屡々経験することである。日常生活を営む各個の家庭に於ける生活条件が,長い間にはその結膜に有害に働き,或は病原体の伝播に関与し,トラコーマの発病を助長する有力な因子となつているからである。
 然し,その個女の条件についての文献は散見するが,之等の総合的な報告は少ないので,吾々はこの問題を糺明すべく,各種方面から調査を行った結果,生活環境とトラコーマ罹患との関係の大略を窺うことが出来たので本篇に纒めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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