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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻2号

1957年02月発行

特集 第10回臨床眼科学会号

一般講演

(11)梅毒性眼疾患に対する駆梅療法の限界—第1報 角膜炎鞏膜炎の再発

著者: 小原博亨1 大橋克彦1 渋谷聰1 阿久津澄義2

所属機関: 1名古屋鉄道病院 2名古屋大学眼科

ページ範囲:P.167 - P.172

文献概要

1.緒言
 眼科領域に於ける梅毒性疾患は,皮膚泌尿器科領域のそれと異り,感染後相当の年月を経たものが少く無い。従つて,強力な駆梅療法を行つても,血清梅毒反応を陰転化せしめる事は困難な場合が多い。此の場合,血清梅毒反応が陰転しないのは,真に身体内に病原体が残存していて血清反応が陽性を示すものか,或いは,病原体は死滅して仕舞つたにも拘らず,単に血清の瘢痕としての陽性を示すものか,これを決定する事は出来ない。従つて,何時迄,駆梅療法を続行すべきであるか,何時,駆梅療法を打切るべきかが臨床上問題となる。
 私は,第Ⅰ報に於いて,鞏膜炎或いは角膜炎の療法中,再燃が全く起きなくなる事を目標にして,眼科領域の駆梅療法を考察して見たい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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