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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻2号

1957年02月発行

特集 第10回臨床眼科学会号

一般講演

(33)白内障の薬物的治療に関する研究—其の2.カタリンの実験的キノイド白内障防止作用とその理論

著者: 荻野周三1

所属機関: 1大阪大学眼科

ページ範囲:P.272 - P.278

文献概要

 古来白内障の薬物的治療に関しては現在まで確実に効果のある方法が知られていない。勿論古く先人により水晶体の抽出液又は浸出液を応用したオイフアキン1),フアコリヂン2),等の名称で呼ばれた薬物が発表された事があるが,その効果は否定的であつた。現在わずかにヨードカリ点眼療法が3)4)5)比較的効果あるものとして余命を保つているにすぎない。然しこれとても其の効果を否定する人がないわけではない。
 斯くの如く白内障の薬物的治療の問題は世界的にも全く未開拓の分野なのである。これは白内障の治療,即ち手術と無造作に考えられて来た点と,白内障発生の原因が今まで明らかでなかつた点等に帰因するものであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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