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特集 第10回臨床眼科学会号 一般講演
(39)網膜剥離眼のE.R.G.
著者: 浅山亮二1 永田誠1 今野信一1 柴田明子1
所属機関: 1京大医学部眼科
ページ範囲:P.304 - P.321
文献購入ページに移動Riggs,Karpe等によるコンタクトレンズ電極技術の導入以来,ERGはそれ迄の様に生理学的研究の対象としてのみでなく,臨床的に網膜機能を純他覚的に検査する有力な手段として脚光を浴びる様になつた。併し之がEKGや脳波或はEMGの如く容易に普及化しないのは決してERGに臨床的意義が乏しい為ではなく,進歩したとは云え,街その誘導描記に可成繁雑な装置と熟練を要し,改良すべき多くの技術的難点を持ち,従つて其の臨床的研究が充分に体系づけられていない為と考えられる。我々も数年前よりERGの臨床的応用を企図し,研究を行つていたが特に電極の点で容易に満足すべき結果が得られなかった。最近に至つて漸く此の難点を解決し,可成誘導法を簡易化する事が出来た。又刺戟光にストロボスコープ閃光を用い,従来とは可成異る表現の人眼ERGを描記し,臨床的ERGの新しい方向を見出し得た。以下我々の方法による正常人眼ERGに就いて述べ,更に網膜剥離患者の手術前後のERG測定結果を報告する。
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