文献詳細
文献概要
臨床実験
聾学校児童生徒の眼底疾患に就いて
著者: 室本亀吉1
所属機関: 1済生会宇都宮病院眼科
ページ範囲:P.423 - P.425
文献購入ページに移動I.緒言
聴覚障碍者にとつては他の感覚,殊に視覚の保全が特に重要であることは贅言を要しないところである。此の見地から栃木県立聾学校では,その児童生徒の視器の管理を重視し之に対して深甚な努力を払いつつある。その第一歩として毎年トラコーマの予防治療を強力に遂行し,又屈折異常者には精密な検査を行つて,適正なる眼鏡の使用を指導する等,その児童生徒の視器保全に着々成果を収めつつあるが,更に最近は児童生徒全員の眼底検査を実施し,之を毎年継続することとした。
その目的はその児童生徒の大多数が先天性聴覚障碍者であるため,その中には先天性の眼底疾患者の存在も想像されるので,之等の泊癒困難な者に対する将来の教育補導方針を決定する上の参考に供し,又治癒可能な疾患には早期治療によつて視覚障碍の進行を防止する上に,眼底疾患の早期発見を必要とする為めである。
聴覚障碍者にとつては他の感覚,殊に視覚の保全が特に重要であることは贅言を要しないところである。此の見地から栃木県立聾学校では,その児童生徒の視器の管理を重視し之に対して深甚な努力を払いつつある。その第一歩として毎年トラコーマの予防治療を強力に遂行し,又屈折異常者には精密な検査を行つて,適正なる眼鏡の使用を指導する等,その児童生徒の視器保全に着々成果を収めつつあるが,更に最近は児童生徒全員の眼底検査を実施し,之を毎年継続することとした。
その目的はその児童生徒の大多数が先天性聴覚障碍者であるため,その中には先天性の眼底疾患者の存在も想像されるので,之等の泊癒困難な者に対する将来の教育補導方針を決定する上の参考に供し,又治癒可能な疾患には早期治療によつて視覚障碍の進行を防止する上に,眼底疾患の早期発見を必要とする為めである。
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