icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻3号

1957年03月発行

文献概要

臨床実験

連続調節持続時間測定法による凝視時間の基礎的研究〔第5報〕—労作に対する凝視時間の変動,及び疲労回復薬の凝視時間及ぼす影響に就いて

著者: 岡田昌三1

所属機関: 1徳島大学医学部眼科

ページ範囲:P.470 - P.481

文献購入ページに移動
I.緒言
 1955年水川・高木氏1)により簡易なる視機能検査法として,連続調節持続時間測定法(水川・高木氏凝視法),即ち一定の視標を2〜3秒間の間隔をおいて10回連続凝視して,1回毎に凝視開始より調節維持能力を失う迄の時間を測定して,その10回の合計値を1回の凝視時間とする凝視法が考案され,全身及び視機能の疲労度の尺度として有用な方法であると発表されて以来,私は其の基礎的研究を続けて来た2)3)4)5)
 今回は種々なる労作に対する凝視時間の変動を知るために,休養状態にある退院近い入院患者,又工場の鋳物技工の凝視時間の変動を測定し,且つ他種測定法との関連性を追求し,又実験的負荷作業としてクレペリン加算作業,及び鋳物技工に就いて防塵用マスク装用時と非装用時の凝視時間を測定し,更に労作により変動した凝視時間の回復過程を追求した。又鋳物技工の比較的高熱重作業と推定出来るものに疲労回復薬として,グルクロン酸,葡萄糖,ビタミンB1を注射して凝視時間変動に及ぼす影響を測定したのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら